吉岡心平のマーク

タ3600形3605

私有貨車

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タ3500形
タ3700形

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特別編220
特別編222

積荷
●構造

入口


 戦争の申し子として戦時中に大量生産されたタム100形濃硝酸タンク車は、戦後は平和産業に転用され、当時の化成品タンク車不足を補うのに力があった。今回紹介するタ3600形も、こうした転用車の一つである。

 タ3600形は9トン積酢酸エチル専用車で、昭和31〜32年にかけて6両がタ3100形11トン積酢酸専用車から改造された。

 タ3605は、昭和18年3月日立製のタム1103を、昭和22年12月に改造したタ3101を、昭和32年10月に専用種別変更した車両である。

外観・構造はタ3100形、更にその前身であるタム100形時代と同一である。液出し方式は空気加圧による上出し方式のままで、これがその後の酢酸エチル専用車に引き継がれ、同専用車の特徴となっている。写真でドーム左側に見えるバネは安全弁の作動バネで、本来はこの上にコップのようなカバーが被せられている。

 落成時の所有者は新日本窒素肥料KK・常備駅は水俣であったが、石油コンビナート進出で異動し、昭和41年3月にチッソ石油化学KK所有・浜五井駅常備となった。その後も2段リンクとなり活躍していたが、昭和51年度に廃車となった。


【特別編221】020615作成、020809リンク追加、021104リンク変更、040105R4、050501R4A、070708R4A2、
090408R4BY。

タ3600形3605の写真

【写真1221】 タ3600形3605 昭和49年4月20日 浜五井駅にて P:吉岡心平