吉岡心平のマーク

ホキ2500形2502

JR貨車


 ホキ2500形は、国鉄所有の無蓋ホキでは初の35トン車で、昭和42〜44年度に日車で2500〜2671の172両が製作された。

 専用種別は標記されていないが、石灰石の35トン積を前提として設計されたため、車体長さは9,050mmと2,250mm長くなった。車体材質は側板・底板・妻板と側扉に耐候性高張力鋼板を使用し、板厚は底板が6mm、他は3.2mmである。
 側扉は前後に2分割され、強度向上のため厚さ3.2mmの内板と2.3mmの外板をたいこ貼りにした構造とした。 車体塗色はコロ軸を装備した無蓋貨車として標準色の「赤3号」とされた。
 荷役方式はセキと同じ側開き方式で、開閉機構

はセキに類似するが、両側扉の同期はリンク機構と歯車を用いた新方式となった。
 台枠はセキに類似するが、中梁には耐候性高張力鋼板を用い、BC間距離は6,150mmと長くなった。ブレーキ装置は勾配線での運用を考慮した附加空気溜付のASD方式、台車は繋ぎ梁と大径心皿を持つTR213である。

 ホキ2502は昭和42年度製で、2500〜2539からなる40両ロットで、「初期形」に分類される。試作的要素が強く、側扉に円形の「叩き板」があり、ホッパ上端の手摺は無い。同車は名古屋地区で使用されていた飛散防止カバーを持つ車両郡の中で唯一の初期形として有名な存在であった。
 後にホキ9500形に改造されて消滅した。


【JR貨車045】061014作成R4。

ホキ2500形2502の写真

【写真3045】 ホキ2500形2502 昭和61年7月28日 東港駅にて P:吉岡心平

本来、初期型にはホッパ上端の手摺は無い筈だが、本車は改造により追加されたようだ。