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コキ50000形57104

JR貨車


 コキ57110番台に続いて、57100番台を解説しよう。

 コキ50000形57100番台は集中式クールコンテナのサービス開始に合わせ、昭和63年9月に57100〜57105の6両がコキ50000形一般車から改造された。その後、12月の脱線事故により喪失した2両を補填するため、平成元年4月に57106,57107の2両が追加改造されている。

 ちなみに57110番台も同様で、昭和63年に6両、平成元年に2両改造されたが、こちらだけは平成2年3月に57118,57119の2両が追加改造された。
 増備の理由は検修予備車を確保するためと思われる。57100番台が製作されなかった理由は、前号の解説で述べたように、57110番台であれば57100番台の代用が務まるためだ。

 57100番台への改造では、2位側面に電源線を引き通し、前端(デッキの無い妻)にジャンパ栓受、後端にジャンパ線を追加した。前後の端梁と中央20フィートコンテナの前端寄りには、コンテナに給電するためのコンセントを設置した。本番台には12フィート用のコンセントは無く、このため車体側面の注意プレートはコキ57110番台の片側4個から1個に減っている。

 余談だが、コキ57000系はいつも5両ユニットで運用されていた訳ではない。クールコンテナの中にはユーラップ牧場のように五稜郭発のものがあるが、クールは通常コンテナと異なり積載に手間が掛かるため、空車で札幌貨物に戻った5両ユニットのうちコキ57100番台+コキ57110番台の2両を五稜郭まで回送して積載した。写真はこれをキャッチしたもので、当日はコンテナ列車の末尾に57104、57113の順に連結されていた。


【JR貨車042】060727作成R4。

コキ50000形57104の写真

【写真3042】 コキ50000形57104 平成2年7月26日 鷲別駅にて P:吉岡心平

右の端梁部にあるジャンパ線に注目。また側面の注意書プレートは20フィート用の1箇所だけだ。