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ワキ5000形35599

JR貨車


 ワキ5000形はワキ1形の代替用車で、巷ではワム80000形のワキ版とされているが、実際はワキ10000形試作車が兄貴分で、同車の上廻りにコキ5500形の下廻りを履かせたのが真相である。

 こうして誕生したワキ5000形は昭和40〜44年に5000〜6514の1,515両が落成した。後にワキ7000形の復元再改造車が6515〜6521となったり、今回取り上げる30,000番台が誕生したため、履歴は複雑である。

 ワキ35599は、北海道は苫小牧からの紙輸送専用車として昭和60年以降改造された30,000番台車325両の一員である。改造は床面の突起部撤去や床補強で、種車として角屋根車を選定したため、種車の車番は5416以降である。

 ワキ列車は往路は紙輸送で苫小牧発小名木川着、返送時は隅田川発東札幌着で混載貨物を輸送した。東北筋の名物列車だったが、貨車には過酷な運用で、台車やオイルダンパ故障が多発する列車として有名であった。


【JR貨車035】060414作成R4。

ワキ5000形35599の写真

【写真3035】 ワキ5000形35599 昭和60年9月1日 隅田川駅にて P:吉岡心平