吉岡心平のマーク

チキ5200形5238

JR貨車


 チキ5200形の誕生の経緯は一寸変わっている。何故なら残り物の活用として生まれた形式だからだ。

 鉄道貨物輸送の花形として登場したコキ10000形だが、晩年は積載効率の悪さと保守困難が災いして、次第に運用数が減少、余剰化した。この活用策として、丁度クローズアップしていたコキフ50000形の乗り心地改善のため、コキ10000形が装備する空気ばね台車を供出・転用することになったが、残った部品が勿体無いため、これを活用して製作されたのがチキ5200形である。

 そんな訳で、コキ10000形の車体と、コキフ50000形のTR223台車の組合せた、いわばキットメーキングな貨車だが、車体は25mレールの輸送に適するように切り詰められた。また留置ブレーキは両側ブレーキに変更されている。

 昭和53年から188両が国鉄工場で改造され、JRへの移行では大半が旅客各社に移った。JR貨物が承継したのは写真のチキ5238と39の僅か2両であったが、その後チキ5226,27も購入によりJR貨物所有となった。写真は名鉄へのレール輸送に使用中の姿である。


【JR貨車019】050903作成R4、080816データ追加。


No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車 No. 番号 廃車
5226 H2003 5227 H2003 5238 H2003 5239 H2003

チキ5238の写真

【写真3019】 チキ5200形5238 平成元年11月18日 東港駅にて P:吉岡心平