吉岡心平のマーク

コキ50000形150002

JR貨車


 後天的改造車以外は変化の少ないコキ50000形で、唯一目立つのは150000番台である。

 コキ50000形150000番台は、30フィートコンテナを積載するため、車体中央部に緊締装置を増設したものとして昭和47年に5両製作された。

 昭和47年に計画された30トンコンテナについては、殆ど知られていないので、簡単に解説しておこう。形式は有蓋のUC7(計画)とUM7(計画)で個数は各10個、総重量は15トンであった。緊締金具は現在の30フィートと異なり四隅にあり、このため専用車が必要となった訳である。
 理由は定かではないが、残念なことにこの計画は実現しなかった。なおコンテナの中には落成し

ていたものもあったようだが、量産なのか積載試験用なのかは判らない。
 荷重は37トン・最高運転速度は95km/hで、積載可能コンテナは30フィート2個/20フィート3個ないし12フィート5個である。
 一般車との相違点は、車体中央部への10トンコンテナ用緊締装置の増設だけだが、細部では標記位置もこれに合せて変更され、その後の一般車もこれに倣った。
 車体全体は一般車と変らず、長さは19,600mm・BC間距離は14,200mm、ブレーキ装置はCL形空気、台車はTR223であった。

 250000・350000番台への改造は無く、現在も一般車に混じって使用されている。


【JR貨車014】050401作成R4。

【写真3014】 コキ50000形150002 平成2年1月2日 名古屋貨物ターミナル駅にて P:吉岡心平