吉岡心平のマーク

シキ190形190

私有貨車

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▲シキ180初代形
▼シキ195形

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[ロット表]


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特別編551
特別編553

積荷
●構造

入口


 今回は、ちょっと変わった大物車を解説しよう。

 シキ190は2−2軸複式の73トン積落し込み式大物車として、昭和35年1月日立で製作された。一形式一両で、自社用であった。

 全体のサイズと構造は、戦争中に製作されたシキ150形60トン車を近代化したような外観だが、本車の荷受梁は四角断面のビーム形状と、他に類のない変わった形を採用した。また荷重は73トンと半端で、大物車での端数トン数採用は極めて珍しい。特定の積荷を想定して作られたのだのだろうか・・・

 荷役梁は左右の側枠と心皿のある中央部とが太いピンで締結され、両者間は上下に張り出したフランジ部のボルトで固定されている。これから見ると、側梁は取外し可能と思えるのだが、車体中央寄にもう一本横梁があり、これと側枠の固定方法が不明なのである。現車を良く観察しておけばと悔やんでも、今や後の祭りである。
 ブレーキは前後独立に2組装備し、台車は自社製の日立C−1を使用していた。

 落成時の所有者は日立製作所KK・常備駅は常陸多賀だったが、昭和59年2月〜63年1月の間は日立駅常備で、平成2年1月に廃車となった。


シキ190形190の写真

【写真1552】 シキ190形190 昭和59年9月4日 日立駅にて P:吉岡心平


【特別編552】041221作成R4、050408R4A、090126R4BY、130705R4C。