吉岡心平のマーク

タキ24600形24600

私有貨車

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タキ24500形
タキ24700形

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特別編521
特別編523

積荷
●構造

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 毎年、お盆の時期は新車年鑑の執筆で過去一年を振り返る。今年も多くの形式が姿を消したが、その中で記憶に残るクルマを振り返って見よう。

 タキ24600形は一形式一両の35トン積塩化メチレン専用車で、昭和49年7月日車製である。

 四塩化炭素・クロロホルム・塩化メチレンと言えばメタン塩素化製品の仲間だが、タンク車では塩化メチレンは影が薄く、唯一信越のタム・タサが有名であった。本形式は初の旭硝子所有車かつ35トン積の大型車として注目されたが、結局増備されることなく終わっている。
 設計比重は1.33・タンク容積は25.3m3であった。この値は塩素酸ソーダなどと近いが、本形式の方がタンク直径が細いため、全体として大型に見える。

 純度保持のためステンレス鋼を用いたタンク体はドームレスの直円筒形で、寸法は直径1,900mm・長さ9,910mmであった。周囲には保冷用のグラスウール断熱材と薄鋼板製のキセを有していた。
 荷役方式は空気加圧による上出し方式だが、S字管等がないため外観はシンプルである。
 台車は平形で、長さ10,900mm・BC間距離7,600mmで、台車はTR41Eであった。

 落成時の所有者は旭硝子KK・常備駅は浜五井であった。昭和62年5月に関西化成品輸送KK・安治川口駅常備に移ったが、僅か一月後に日本石油輸送KK・郡山駅常備となった。オルソジクロルベンゼンなどの輸送に使用されたようだが、その後平成9年7月に関西化成品輸送に返却されている。平成15年度に廃車となった。


タキ24600形24600の写真

【写真1522】 タキ24600形24600 昭和62年12月27日 安治川口駅にて P:吉岡心平


【特別編522】040824作成R4、050409R4A、070719R4A2、090101R4BY、100417R4B。