Tanpps スイス
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T 屋根開閉式貨車
a  4軸[2軸ボギー]
n 最大荷重>60t
pp 軌間内
  低位置重力落下荷卸
(荷卸し途中停止可能)

s 積車最高速度100Km/h
■Tanpps
 荷重がカテゴリーの定義を超える(60t超え)軌間内に低位置から重力落下により荷卸し(途中停止可能)を行う機能を有する2軸ボギー屋根開閉式貨車(有蓋ホッパ車)である。
 形式番号(Technical characteristics )の上3桁は写真から判断すると065が割り当てられている。スイスのTanpps形の形式番号は0659が確認されている。
★d,dd,l,ll,o,oo,p,ppの相違                        .
放出高さ
 d,l,o,p(top:高位置):レール面上0.7m以上の高さから放出およびベルトコンベア利用
 dd,ll,oo,pp(bottom:低位置):レール面上0.7m未満の高さから放出(荷卸)
放出方式
 l,ll,o,oo(bulK:全):放出を途中で止めることができない
 d,dd,p,pp(Controlled:制御):放出を途中で止めることが可能

   2023.1.13作成 2023.1.17誤記訂正
スウィングルーフ型屋根開閉式・放出方向可変ノズル付底開き式有蓋ホッパ車
74m3-16.52m-4hopper


33 85 0659 375-9 TEN CH-WASCO Tanpps 撮影:掘井純一 2019.6.14 Messe Munchen(ドイツ)
国-所有者 スイス WASCO      ■相互運用性 33 ■形式番号 0659 撮影済番号375(1輌)
形式図 出典:WASCO貨車カタログ
荷卸方式説明図 出典:https://www.wascosa.ch/wagenpark/pdf/de/schuettgutwagen/tanpps_de_201905.pdf
S(100km/h)荷重41.5t(A 軸重16t)~59.5t(C 軸重20t)~67.5t(D 軸重22.5t)
自重22.5t 容積74.3m3 全長16.52m 積込口(開放時)13.194×1.2m BC間距離11.72m 
走り装置:形式不明(片押式)(車輪径920mm)
ホッパ数:4 底扉:4 開閉式屋根:スウィング式ルーフ 荷卸し方式:放出方向可変ノズル付底開き式 
 スイスの貨車レンタル会社WASCOSA AG, Luzern(所有者コードWASCO)所有の底開き式有蓋ホッパ車である。底扉に斜め下へ放出できる旋回機構付のノズルを設け、ノズルを任意の角度に旋回させ軌間内・軌間外への荷卸し方向を可変できる車輌である。
 車体は上部が多角形で側面を平面とし下部を逆三角形とした断面形状で、線路方向に4つのホッパに分割されている。
 車体上部には車体長さのスウィング式の積込口蓋(開閉式屋根)が設けられ、前側(台車にブレーキハンドルのある側)の妻に設けられた丸ハンドルを回して右側に開閉する。片方の妻からの駆動だけで積込口蓋を開閉すると捻れるため反対側の妻側からも連動して開閉させる装置が設けられている。これを「積込口開閉連動装置」と呼ぶ。その詳細は、積込口蓋右側の車体外部に設けられた駆動軸と両端のリンクにより丸ハンドルの操作力を屋根開閉軸に伝達し、両側の積込口蓋開閉軸を同期させて積込口蓋を開閉させる構造となっている。また両妻面には、駆動時に積込口蓋の重量とバランスして少ない駆動力で開閉できるようにする円筒形筒に覆われたバネが設けられている。積込口蓋開放時には1.2m幅の開口部が車体全長の約13mにわたってホッパ上部の円弧に沿って開き、積荷を積み込む。
 4つのホッパ底には底扉と斜め下へ放出できる旋回機構付のノズルを設け、ノズルを任意の角度に旋回させて軌間内・軌間外へ荷卸し方向を可変できる。底扉はシャッター式で、側梁に設けた黄色い丸ハンドルで開閉する。Aufは開、Zuは閉の意味である。1つの底扉前後にはロック装置と操作用レバーハンドルが設けられている。旋回機構付のノズルの回転操作は写真からは不明である。
 台枠は平台枠であるが中梁は底扉と緩衝するため枕梁間を無くしていると推測され、車体受台により車体と台枠が一体構造となり垂直荷重および連結方向の力を負担していると考えられる。基礎ブレーキ装置は空気ブレーキで、補助(留置)ブレーキ装置は前側台車に丸ハンドルが設けられている。
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