昔のフィルムから | 007 |
1980(S55).9.21 安治川口駅 |
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F-0070 タム100形1153 昭和18年に楠木機械製作所で製造された15トン積濃硝酸線用タンク車で、新製時の所有者は第一海軍火薬廠で、終戦と共に連合軍に接収され車籍除外。長らく車籍を有せず財務省所管となり放置されていたが日本講和後の昭和27年に東京貿易が車籍編入し、日本陸運産業を経て昭和29年に三菱化成工業所有となった。タンク体は製造時から純アルミ製であったが強度不足により変形・劣化が進み、昭和39年には痛んだタンク体を三菱製の純アルミ製強化型タンク体に更新し、写真の姿となった。なお、荷重は空容積を確保するため昭和49年に1トン減トンされ14トンとなった。 |
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F-0071 タム5000形6256 昭和40年に富士重工で製造された15トン積塩酸専用タンク車。塩酸は鉄を腐食するため鋼製タンク内面をゴムでライニングしている。塩酸専用車はゴムライニングの施工と補修を考慮し、ドーム頂部をフランジ式とし、フランジ上にマンホール・安全弁・液入れ液出し管・空気管を集中配置している車輌が多かった。本車は安治川口の名物で、よく見ることができた。
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F-0073 タキ3700形3703 昭和31年三菱で製造された30トン積無水酢酸専用タンク車で、所有者はダイセル化学工業(車籍編入時は大日本セルロイドで、昭和41年にダイセルに、昭和54年にダイセル化学工業に変更された。タキ3700形は専用種別が酢酸、無水酢酸、酢酸及び無水酢酸の3種類、タンク体はキセ無し・純アルミ製、キセ付き・純アルミ製、キセ付き・ステンレス製の3種類が有り、同一形式ながら様々は形態をしているタンク車であった。本車は無水酢酸専用で、タンク体はキセ無し・純アルミ製である。 |
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F-0074 タキ3700形3706 こちらは酢酸及び無水酢酸専用で、タンク体がキセ付き・純アルミ製であり、さらに寒冷時に荷役のために加熱管装置が設けられている。上のタキ3703と同じ昭和31年三菱製で、新製時の所有者は新日本窒素肥料で、昭和40年チッソに改称、昭和41年に系列のチッソ石油化学へ移っている。 |
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F-0075 タキ5450形95453 昭和50年に三菱で製造された25トン積液化塩素線用タンク車で、所有者は大阪曹達である。タンク体は高張力鋼HT60製で、外周には保冷のため厚さ75mmのグラスウール製断熱材を有している。塗色はタンク体が高圧ガス保安法容器保安規則により黄色となり、黒いタンク車の中で異彩を放っている。台車はTR211Bである。 |
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F-0076 タキ7750形47766 昭和50年川崎で製造された30トン積カセイソーダ専用タンク車。所有者は新製時から大阪曹達である。 |
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F-0077 タキ8100形8103 昭和35年に三菱で製造された30トン積希硝酸専用タンク車で、所有者は新製時から三菱化成工業である。タンク体はステンレス鋼製で、銀色に塗装されている。 |
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F-0078 タキ9800形29867 昭和39年に日車本店で新製された35トン積石油類専用車で、所有者は新製時から日本石油である。5体構成の異型胴でタンク体を持つフレームレス構造である。、 |
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F-0079 タキ16500形16511 昭和50年日車製の35トン積プロピレンオキサイド専用タンク車で、所有者は新製時から日本石油輸送である。積荷は沸点が34℃あるため、冷却して積み込んだプロピレンオキサイドが日射等により温度上昇を最小とするため厚さ200mmにもなるウレタン製断熱材を有し、積荷の比重が0.83と小さいことから実容積41.1m3の大きなタンクが必要であるため、中央部のキセ外形が2700mmにもなるマッシブな巨体となっている。 |
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F-0080 タキ45000形45232 昭和43年に日車支店で新製された35トン積み石油類専用タンク車で、所有者は新製時から日本石油である。 |
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F-0081 タキ50000形50011 最後は荷重50トンの3軸ボギーを履くマンモスタンカーで、日車が開発した5体構成異型胴と中梁なし台枠を組み合わせた巨大なタンク車である。本車は昭和35年に日車本店にて製造された。所有者は新製時から日本石油である。 |