貨車写真館−054

  
2006/7/13 更新

タキ12500形12505

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 タキ12500形12505

1981(S56)/5/1石巻港  

 昭和41年,日本石油輸送(株)では新たな塩酸輸送に対応するため,余剰となったタサ1700形から塩酸専用車を日車で改造した。当時,端数トン数が認められていなかったため,荷重を30トンとするため,タンク体を切り詰め内部にゴムライニングを施し,下回りをそのまま使用した。形式はタキ5000形番号は5032〜5934となった。

 昭和43年に1輌を増備することとした。この頃になると国鉄の考え方が変わり,改造車に関しては端数トン数を認める認めることとなった。こうして,タサ1700形のタンク体をそのまま使用し,内部にゴムライニングを施工することで荷重を1トン増やした31トン積みの塩酸専用車が誕生した。形式はタキ12500形となり,昭和45年までに9輌が製造された。

 タキ12505は昭和45年にタサ1700形2966から日車で改造された。種車のタサ2966は昭和31年に日車で新製された20トン積みのガソリン専用車である。

 改造では,鏡板にゴムライニング施工用のマンホールを設け,タンク体内部に厚さ4mmのゴムライニングを行った。受台は種車のものを撤去し押金方式のものを新設した。荷役装置は下出し用の荷役装置を撤去し,上出し方式に変更し,ドーム直近のタンク体上に液入れ液出し用の配管を,ドーム側面に空気管を新設した。また,ドーム蓋を小蓋付きのものに変更した。下回りは種車そのままである。

 常備駅は新製時の秋田港から翌年中島埠頭に移動した。平成の代に2輌残ったタキ12500形であったが,平成5年9月に廃車された。なお,残る1輌であるタキ12506も半年後に廃車され,平成5年度に本形式は消滅した。

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