貨車写真館−038

  
2006/5/19 更新

タキ16500形16517

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タキ16500形16517

1982(S57)/9/5 東港 

タキ16500形16517

2001(H13)/12/23 汐見町 

 名古屋名物きしめん、ういろう、みそかつ、タキ16500形.....。 と言いたくなるくらいタキ16500形35トン積プロピレンオキサイド専用タンク車は名古屋を訪れるファンにとって有名な形式で、銀キセのグラマラスな巨体が圧倒していた。

 タキ16500形はわが国唯一のプロピレンオキサイド専用車として昭和44年〜平成5年に28輌が新製された。写真のタキ16517は昭和55年にタキ16516と共に日本車輌で新製された。当初の所有者と常備駅は昭和電工(株)、扇町駅であった。平成10年には日本石油輸送(株)へ移り、郡山常備となった。

 プロピレンオキサイドの比重は0.85と石油類と同じであるが、沸点が34℃と低く、積み込み温度0℃、荷卸時温度10℃以下とするため、重保冷装置が必要となる。タンク体はF3異形胴で端部内径1,800mm、中央部内径2,350mm、長さ11,922mと細長く、外周に厚さ175mmのウレタン断熱材を設けている。タンク体材質はSUS304L、キセもSUS304で新製時はステンレス地肌ピカピカの銀キセであったが、いつの日にか銀色に塗装されてしまった。受台もステンレス製であった。台枠は38系台枠を採用し、台枠長さ13,100mm、BC間距離9,700mm、台車はTR225を履いていた。ブレーキ装置は自動積空切替装置付きのKSD180-254×250、補助(留置)ブレーキはアキュムレータ付きの手ブレーキである。

平成14年に廃車された。

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