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大物車の速度向上(1)

その他


 RMライブラリ「大物車のすべて」の中で、ヨンサントウ改正に際し、一部の大物車は最高運転速度により65km/hと75km/hの2グループに別れたと述べたが、書き方があやふやだったので、ここに詳しく纏めておこう。

1.ヨンサントウ改正では、全ての大物車は丙種貨物車(最高運転速度65km/h)(なお吊掛式の積車時など、これより低値に定めある場合を除く)に定められた。つまり大物車は全車が黄帯を巻き、符号「ロ」が附されたことになる
2.昭和44年2月15日運達第2号により、表1の形式・番号の車両を運転取扱基準規程別表第7に定める丙種貨物車(最高運転速度65km/h)から乙種貨物車(最高運転速度75km/h)に変更した。またこれらの車両は黄帯と「ロ」を抹消した。
3.同一形式内に最高運転速度65km/hの車両が混在した形式は、昭和44年1月20日工車第35号「貨車の形式変更」により表2の通り改番が

指示され、昭和44年2月13日付工車第63号により、2月15日以降現車留置箇所において国鉄が速やかに書き換えた。

表1
所有別 速度向上形式(番号) 両数
国鉄
大物車
シキ40 35
シキ70 16
シキ80
シキ90
小計 61
私有
大物車
シ1(7〜9)
シム1
(1〜10,13,14,17,101〜104)
17
シサ1
シサ10
シキ35
シキ90
シキ110
小計 26
合計 87

表2
変更前 変更後 所有者 保守区分
形式 番号 両数 形式 番号 両数
シ1 1〜4 シ200 201〜204 汽車 国鉄
シ1 5,6 シ200 205,206 川崎
シム1 11,12,15,16 シム200 211,212,215,216 日立
シム1 18,19 シム200 218,219 日立 所有者

【その他資料館35】070425作成R4A。