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貨物列車と
構内風景
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2023年5月17日(水) 

【ドイツ】 マグデブルグ鉄道愛好家協会

(Magdeburger Eisenbahnfreunde e.V. )

  マクデブルグ中央駅北東のラベ川沿いの運河に廃線となった引込線群があり、貨車や客車、機関車等が保存されていて、午後に訪れた。Magdeburger Eisenbahnfreunde e.V. (マグデブルグ鉄道愛好家協会 )の保存車両群のようで、朽ち果てた貨車群から、綺麗に整備された貴重な貨車まで、さまざまな車両が保存されていた。

 2023年7月9日作成

  写真S-1327、S-1328 朽ち果てた木造貨車郡。高さが低く白色の車両は海魚輸送車。

  写真S-1329 入換用DL+DR 04-11-37(2軸木造有蓋車)+DR 64-22-12(2軸長物車)+入換用DL

  写真S-1330 古い煉瓦造りの倉庫と保存車両郡。異国情緒溢れる情景だ。

  写真S-1331 25 50 7121 333-6 MC RIV DR Zik 7121

 上写真右から2番目の車両がこのTopfwagen(ポット貨車)だ。この車両を見つけたときは腰を抜かすほど驚いた。ドイツでは古くからタンク車であるKesselwagenとは別車種として扱っていたが、欧州鉄道連合で貨車付番ルールを定めたときにタンク車に分類された。このTopf wagenは、酸やアルカリに耐えられる鉄以来の耐食材料やコーディングが誕生する以前の19世紀末に誕生した貨車で、無蓋構造の車体に陶器製の瓶を多数積載した貨車である。西ドイツでは1970年代まで、東ドイツでは東西ドイツ統合の1990年まで使用されていた。写真の貨車はドイツ帝国鉄道(東ドイツ鉄道)の所有であり、最後までの残ったTopf wagenの1輌であろう。

  写真S-1332 25 50 7178 026-6 RIV DR Zekk 7158 一見木造有蓋車に見えるが、ワイン輸送用タンク車である。内部に容積17.5m3のタンクが設けられ、車体と見えるものは断熱用の被いということになる。積込は屋根上のハッチを開けて積み込み、荷卸しは側面中央下部の小さな扉を開けタンク下部の荷卸し装置から行うと推測される。車体側面に標記されているX8CrNiMRTi18.11はタンク体の材質と思われるが詳細は不明である。また、書籍によると蒸気加熱管を有しているとのことであるが、冬期の凍結防止用であろうか?

  写真S-1333、S-1334 保存車両郡

  写真S-1335 上記写真の反対方向から見た保存車両郡

  写真S-1336 クレーン車も保存されていた。クレーン車は形式番号等が記載されておらず台枠にDR Kran53と書かれているだけであった。手前のクレーン車控車である長物車は31 50 3901 991-6 MC-RIV DR Rs 3901。

写真S-1337、S-1338 復元整備された貨車6輌を従えたSL。昔の小編成貨物列車を想定しているのだろうか。先頭から、DR 89 6236(SL)+DR 17-33-29 Tf(魚車)+DR 75-44-32 Gw(有蓋車)+40 50 9471 165-3 DR 1121(有蓋車)+DR 230661(無蓋ホッパ車)+DR 89-01-34 Xu(無蓋車)+DR 79-14-01(雪かき車へ改造された2軸石炭車)