貨車銘板研究室−002

雨宮製作所

大正十年六月 雨宮製作所製造 (東武鉄道 ヨ201形213)

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2002/8/25 作成

■社名・工場の変遷

明治40年11月

設立

(株)雨宮製作所
明治44年7月 合併 大日本軌道(株)鉄工部
大正8年7月 分離独立 (株)雨宮製作所
昭和7年 工場分離 (資)雨宮製作所
昭和9年頃 廃業  

■大正十年六月 雨宮製作所製造 写真8

 昭和57年当時の東武鉄道は,少なくなったとは言え,関東平野北部の上白石地区の石灰石を中心とした,セメント,生石灰輸送が健全で,葛生駅には貨車が溢れていた。東武の貨物列車には,ライトグリーンを身に纏った可愛らしいヨがしんがりを勤めていた。

 そんなヨ201形213の写真撮影を済ませ,現車調査で銘板をみて,度肝を抜かれてしまった。銘板は,なんと「大正十年六月 雨宮製作所製造」と有るではありませんか。小型蒸気機関車ではコッペルと共に有名な,雨宮だったのです。銘板は四角で,現在と異なり右書きです。製造年は月まで入っています。

 さて,このヨ201形213は,1段リンクの比較的固定軸距が長い下廻りを持っています。種車は未調査のため,不明ですが,トム又はトムフの改造ではないかと思っています。

 雨宮では私有タンク車も製作したことがあります。輌数は3輌と少なく,今となっては謎に包まれています。今後の研究が待たれるところです。

写真9 東武鉄道 ヨ201形213

昭和57年4月17日 葛生

 

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