吉岡心平のマーク

ワキ1000形の配置

その他


 オレンジ色の帯に「急行便」の文字を纏ったワキ1000形は、コンテナ列車登場までの貨物列車の花形であった。
 昭和25年5月の「急行小口貨物列車」の運転開始から昭和28年3月までの間は、ワキ1000形は一両毎に室内灯と発電機・電池箱が設置されており、これを保守する常備駅が定められていた。
 閑話休題、昭和26年10月時点の配置が見つかったので、以下に掲載しておこう。
 この表から、ワキ1000〜1049(S24製で窓9個)は東京〜門司間に配置、ワキ1050〜1349(S25製で窓4個)は1050〜1249が東京〜八代間、1250〜1349が東京〜青森操間に配置、

そしてワキ1350〜1449は東北向の増備となっていることが判る。
 また本表にはないが、S27・28製のワキ1550〜1639は裏縦貫ワキ列車向であることが明らかになっているので、少なくとも東海道〜九州/東北/裏縦貫は使用されたことが確実である。
 さて、本表で注目されるのは、ワキ1201〜1208が高松に配置されている点である。またワムフ100形の初期グループは東北向に投入されているが、これは東海道〜九州間には既にワムフ1形が配置されていたためだろう。なお浜田駅常備のワムフ1形5両は、山陰線で荷物車代用に使用されていたものと思われる。


【その他資料館22】050726作成、050926R4A。

 

ワキ1000形 常備駅  ワムフ1形 常備駅 ワムフ100形 常備駅
1000〜1008 汐留  1      汐留 100〜111 秋葉原
1009〜1016 稲沢 (浜田) 112〜117 長町
1017〜1029 吹田操 門司港 118〜119 新鶴見
1030〜1037 広島 汐留 120〜124 梅田
1038〜1049 門司 (浜田) 125〜132 新鶴見
1050〜1068 汐留 汐留 133〜136 汐留
1069〜1096 新鶴見 門司港 137〜140 長町
1097〜1099 笹島 新鶴見 141〜142 梅田
1100〜1122 稲沢 門司港 143〜149 吹田操
1123〜1125 吹田操 11〜12 (浜田) 150〜159 門司港
1126〜1144 梅田 13 門司港
1145〜1161 梅小路 14〜17 吹田操
1162〜1175 岡操 18 (浜田)
1176〜1184 広島 19 門司港
1185〜1200 幡生 20 新鶴見
1201〜1208 高松 21 幡生
1209〜1216 門司 22 新鶴見
1217〜1231 吉塚 23 吹田操
1232〜1240 熊本 24〜25 新鶴見
1241〜1249 八代 26 吹田操
1250〜1276 秋葉原 27〜28 新鶴見
1277〜1299 大宮 29
1300〜1329 長町 30 吹田操
1330〜1349 青森操
1350〜1429 高島
1430〜1436 大宮
1437〜1449 秋葉原

【表8022】 昭和26年10月現在のワキ1000・ワムフ1、そしてワムフ100形の配置表