300形式25噸積氯乙烯罐車

記号:P25VT

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 廃車されたタキ5850形25トン積液化塩化ビニル専用タンク車を輸入し,P25VT300形として登場した氯乙烯罐車。「氯乙烯」とは液化塩化ビニルのことである。タキ5850形はタム7100形を改造し誕生した形式であり,種車の製造が昭和36年前後と古くタンク体には比較的強度の低いボイラ用鋼板SB46を用いているため,タンク体板厚は胴板18mm,鏡板24mmと厚く,自重は27トンとこえる。タキ5850形の実容積はタム7100形と同一の35.3m3としたが,本形式では空容積を大きく取ることで,液化塩化ビニルの充填比から求めた本来の実容積である30〜31m3に変更された。

 写真から判断すると,日立製作所製のタキ5850形のようで,本形式への改造点は手ブレーキを3位側から4位側へ変更し(台湾では@位とA位が反対であるため,台湾の呼称では手ブレーキは3位側へ移設となる),台車を台湾貨車の標準台車に履き替えた程度と考えられる。中にはP25PT304のごとくTR41C台車のままの車輌もあった。

2008/9/1作成

P25VT301

撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

P25VT302

撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

P25VT303

撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

P25VT304

撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

P25VT305

撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

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