200形式50噸積平車

記号:50F

 
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 1978〜1979(民國67〜68/昭和53〜54)年に50F201〜235の35輌が台湾機械公司で35輌が製造された50トン積平車である。戦車輸送用として新製されたが、最近は戦車の無限軌道ガイドを撤去し、レール輸送用などの一般貨物輸送用にも使用されている。外観構造は50F100形を近代化したもので、転向架(台車)はコロ軸の3軸台車にアップグレードされたが、日本のTR79台車と異なりTR78の平軸受をコロ軸受化した構造である。

 2011年には、稼働率が低かった本形式全車に新たな活躍の場が訪れた。蘇花公路山区路段改善発生残土(石灰石)輸送である。交通部では蘇澳から花蓮までの道路改良として、2011年から総延長43kmに達する長大トンネルの掘削を開始した。この地域は石灰石の産地で、石灰石の山から大量の石灰石残土が発生する。これに目を付けた中国鉄鋼公司では、この石灰石を製鉄用として使用することにした。製鉄所は高雄であるため、工事現場から和仁駅までは20フィートコンテナをトラック輸送し、花蓮港までは50噸積平車にこれを2個積載し、15編成で1日4往復のピストン輸送し、花蓮港にてバラ積みの貨物船積み替えて高雄まで輸送することにした。工事現場から花蓮項までトラック輸送しなかったのは、この間の道路が貧弱で大量輸送に耐えられないことである。この平車として本形式に白羽の矢が当たったのである。ことし6月までに全車35輌に、キャタピラーガイドを撤去し20フォートコンテナ締結金具を新設する改造が行われた。7月2日,26日,8月5日,9月3日にそれぞれ列車を新設し、これ以降は1日4往復体制で和仁駅から花蓮港までピストン輸送している。列車は15輌編成であるため、予備車5輌で、運用効率200%の特設列車である。

2008/9/1作成 2011.10/13修正 2011/5/1,7/7、10/13,2012/12/10,2016/3/30写真追加

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撮影:福田孝行 2015/7/13 花蓮港(台湾)

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撮影:福田孝行 2012/7/19 花蓮(台湾)

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撮影:福田孝行 2015/7/13 花蓮港(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:渡辺一策 2000/5/1 高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2012/7/19 花蓮(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20 高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/3/30 富岡(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20 高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2012/7/19 花蓮(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20 高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/3/30 富岡(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2015/7/13 花蓮港(台湾)

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撮影:小牧孝志 (台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/3/30 富岡(台湾)

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撮影:福田孝行 2015/7/13 花蓮港(台湾)

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撮影:福田孝行 2015/7/13 花蓮港(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20 高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/9/25 和仁(台湾)

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