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昔のフィルムから 024

1981(S56).1.4 鶴見川口駅

 入社3回目の新年仕事始めの日。当時は1月4日が仕事始めで9時出社後式典と職場での御神酒等で11時には早々に解散という今から見ると無駄なことが行われていた。そのおかげでカメラバック持参で出社後、スーツ姿で初撮り出かけた。最初は鶴見線鶴見小野駅で下車し貨物駅の鶴見川口駅へ向かった。道路沿いには旭硝子の専用線とドロマイトの荷卸し設備があり東武鉄道第三会沢から旭硝子所有のドロマイト専用タンク車タキ21000形が来ていた。この日は21010、21011、21013、21016の4輌が置かれていた。この荷卸し場の道路を挟んだ反対側が旭硝子京浜工場である。何故かその後、鶴見川口を訪れることはなく最初にして最後となった。

 タキ21000形は端数トン数を採用し荷重を39トンとした唯一のドロマイト専用タンク車で、昭和46〜48年に21000〜21022の23輌が川重で新製された。所有者は21000〜21009、21020〜21022の13輌が日鉄鉱業、21010〜21019の10輌が旭硝子であった。外観構造は当時のセメント専用標準タンク車タキ1900形と同一であり、寸法的にもほぼ同じである。ところが実容積は24.3m3と小さい割にタンク体はタキ1900形と同じ大きさで内容積が37.8m3もある。内容積から実容積を引いた値を空容積というが、これが13.5m3、36%もある。この理由は、タンク体上部に5個設けられたマンホールの内、集塵装置である中央を除く4個から粉末状のドロマイトを積み込みむとき、それぞれのマンホールから80°の円錐状(ドロマイトの安息角40°)に積載され、この円錐の頂点がタンク上部付近に達しても大きな隙間があることと、タンク底部にはエアスライド装置用の直線上の傾斜板が設けられているためドロマイトを積載できない部分があり、これら合わせて13.5m3もあるためである。

   2022.1.31作成

 F-0156 タキ21000形21010 39トン積ドロマイト専用タンク車 製造:S47川崎重工 所有者:旭硝子

 F-0157 タキ21000形21016 39トン積ドロマイト専用タンク車 製造:S47川崎重工 所有者:旭硝子

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