貨車写真館−045

  
2006/6/13 更新

ホキ8300形8314

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ホキ8300形8314

1981(S56)/5/2石巻埠頭  

 昭和40年に登場した30トン積粉粒体専用の有蓋ホッパ車ホキ2200形は,小麦や麦芽,トウモロコシなどの輸送に大好評で迎えられた。その後増備が続き1160輌が製造されたが,貨車不足は解消されず思うように配車されない状態が続いていた。この事態に痺れを切らした全農(全国農業協同組合連合会)は昭和49年に自前で飼料輸送用の有蓋ホッパ車を所有することを決め,一挙に17輌のホッパ車を日本車輌で新製した。これが今回紹介するホキ8300形30トン積トウモロコシ及びコウリャン専用ホッパ車である。

写真は貨車の写真撮影を本格的に始めて間もない頃で夜行急行「まつしま」で早朝仙台に着き未撮影車を撃墜していったことも26年前の遠い思い出となってしまった。

車体はホキ2200形を類似構造で,ホッパは前後で2分割され,荷下ろしは2か所の荷下口から重力落下により行う。積荷は家畜の飼料であるため,ホキ2200形で設けた側面の遮熱覆いは省略され7本のホッパ補強材が目立っている。台車は合成製輪子のTR41Eである。

新製時の常備駅は二枚橋(昭和63年に花巻空港に改称)で,石巻埠頭で輸入飼料を積載し,二枚橋へ輸送していた。平成になりこの輸送が無くなると,名古屋地区へ移動し常備駅も知多駅となった。平成6年には(株)エーコープラインへ異動したが,平成8年12月には全車一斉に廃車された。

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