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【濃硫酸タンク車の系譜】 |
平成13年9月8日修正 ■私有貨車研究所に戻る
■濃硫酸とは 硫酸は強酸化性・腐食性を持つ無色油状液体で、100%硫酸の比重は1.84、通常流通品は98%である。水で希釈すると希硫酸となるが、国鉄では比重1.59(濃度では約70%)を越えるものを「濃硫酸」、それ以下は「希硫酸」と定義していた。 ■濃硫酸タンク車のはじまり リ2490形M44 大正3年製のリ2490形M44が濃硫酸タンク車の第一号で、わが国の化成品タンク車としても最古のものである。 ■15トン車の登場 り2470形M44とタム400形 大正12年には15トン車が登場した。後のタム300形で36両が製作されたが、最後まで残った車両もヨンサントウで廃車となった。 |
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タム1530 外観研究室【第8週】
昭和24年立山重工製。 |
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タム1621 P00007 昭和28年5月造機製。 |
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タム10407 P00239
昭和37年10汽車東京製。 |
■30トン積ボギー車の誕生 タキ300形 昭和7年、濃硫酸で初のボギー車としてタキ300形30トン車が誕生した。戦前・戦中期はボギー車は少数で、合計でも34両しかない、量産されたのは昭和20年代後半からである。昭和51年まで45年間に483両が製作されたが、この数字はタンク車における最長製作期間のレコードとなっている。 ・三井三池タオ40 タキ300形トップナンバーのなれの果て |
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・タキ314 P00522 昭和31年12月飯野製 |
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・タキ1351 P00524 昭和31年12月飯野製 |
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・タキ4333 P000141 昭和31年12月飯野製 |
■35トン車の登場 タキ4000形 昭和12年に製作されたタキ4000形は、わが国初の「35トン積」タンク車であった。タキ300形をそのまま大型化したもので、戦前製は僅か10両であったが、昭和35年に製作が再開され、昭和43年までの32年間に351両が製作された。 |
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タキ24000 P00285 昭和38年8月富士重製 |
昭和41年に登場したタキ5750形は、液体化成品で初の40トン車であった。タンク体はドームレス構造で、材質に耐候性高張力鋼を用いて薄肉化した。下回りでは台枠の幅を狭くすると共に、枕梁間の台枠側梁を省略して軽量化した。昭和50年までの10年間に500両が製作された。 ・タキ5750形の形式解説は私有貨車セミナー第77〜85回(RM194〜204号)を参照のこと。 |
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・タキ25793 P000228 昭和42年12月汽車東京製 |
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・タキ75782 P000291 昭和44年7月川崎製 |
■保安対策車への移行 タキ29300形とタキ46000形 保安度向上の観点から、化成品タンク車には台枠側梁の設置が義務付けられたため、荷重を1トン減の39トンとしたのがタキ29300形で、昭和51〜55年と平成3年以降に42両が製作された。なお昭和60〜平成2年の間は、余剰のタキ45000形石油類専用車を改造したタキ46000形38トン車が71両製作されている。 ・タキ23900とタキ46000形の形式解説は私有貨車セミナー第86回(RM205号)を参照のこと。 |