21000形式35噸積篷車

記号:35C

 
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 1971〜1973(民國60〜62/昭和46〜48)年に東榮台北機械廠で製造された35噸積有蓋車で、台湾での車種名は「篷車」。台湾鉄路管理局初めての35噸積篷車であり、30C9000形を大型化したものである。製造輌数は不明だが1993年の在籍輌数調査では402輌が確認されている。車体構造は1953年設計の30C9000形と同様で、三角屋根の鋼製車体に側面に2枚の片開戸を設けた構造である。引戸は戸車を上部とした上吊式で、2枚の引戸の上レールは1本とし、下レール設けず引戸を支えるガイドとした。この構造は下レールに雨水が溜まり腐食するのを防げるため、雨が非常に多く高温多湿の国ならではの構造であろう。通風口は両妻面上部に設けている。中には通風量を増加させるため、両扉間の上レールの下部の車内側に面通気口を設けた車輌もあった。台車はころ軸受に枕ばねに4個のコイルばねを持ったある。ブレーキ装置は制動筒と空気溜一体となった日本のKC型と同一形状のものである。補助(留置)ブレーキは台湾の貨車でおなじみの妻面に丸ハンドルの手ブレーキである。
 2008/6に台湾を訪れた時には、使用されている車輌は少なく、若番を中心に大部分が休車状態となり確認できた範囲では台中、路竹、岡山、楠梓、左榮、康樂、台東に100輌以上が留置されていた。

 2011年になると長期留置されていた本形式を含む35トン積篷車は,老朽敞車(無蓋車)の置換用として30G1000形に100輌,30G2000形に150輌の計250輌の種車(台車,ブレーキ装置,自連の再利用)となり,その数を減らしていった。さらに2015年には35F2000形平車車体(台枠)は新製)に100輌が改造された。

2008/9/1作成 2008/11/5,2011/4/6追記 2011/5/1,11/16,2016/1/22写真追加

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撮影:福田孝行 2008/10/31 蘇澳新(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19岡山(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19路竹(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19路竹(台湾)

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撮影:掘井純一(台湾)

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撮影:渡辺一策 1998/12/5 桃園(台湾)

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撮影:渡辺一策 2001/8/25台東(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19楠梓(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19台南(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/10/31 蘇澳新(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19台南(台湾)

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撮影:福田孝行 2001/2/21竹南(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/11/4 台東(台湾)

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撮影:福田孝行 2015/7/12 北新竹(台湾)

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撮影:掘井純一(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20高雄港(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/19台南(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/11/4 台東(台湾)

35C21376

撮影:福田孝行 2015/7/16 彰化(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/11/4 台東(台湾)

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撮影:福田孝行 2001/2/17竹南(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/11/4 台東(台湾)

35C21398

撮影:福田孝行 2015/7/14 花蓮(台湾)

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撮影:福田孝行 2008/6/20高雄港(台湾)

35C21416

撮影:福田孝行 2015/7/15 嘉義(台湾)

35C21418

撮影:福田孝行 2008/6/19台南(台湾)

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撮影:福田孝行 2011/3/31台中(台湾)

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