10形式15噸積工程用平車

記号:15EF

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 10形15噸積転向架式平車から改造された15噸積工程用平車(長物車)である。その種車は1912(民國元/大正元)年に高雄機廠で製造された(1911年日本車輌製造との説も有り)15トン積2軸ボギー長物車である。写真撮影当時番号19の1輌のみが現存していたようで,ご覧のようにバラストクリーナーの控車として使用されていた。大先輩の渡邊一策さんが写真撮影された1999年当時で車令87年という驚くべき老火車である。さらに驚くべき事に,この車輌は解体されず,2012年に高雄港駅跡地にオープンした鉄道公園に保存されたのである。2014年現在車令は100年を超えているこだ。

 関本様から頂いた高雄港跡鉄道公園に保存された15EF19の写真を見ると,台枠中央に円形に盛り上がった部分場有り,さらに側枠に沿って片側7個の角穴が両側にある事が分かる。次回訪台時には,じっくり観察したい。

 念願かなって2012年12月に訪問した。ここの正式名称は打狗鉄道故事館であり、打狗は高雄の旧地名である。車体(台枠)をよく見ると、側梁の内側にオリジナルの側梁があり、オリジナル車体幅は非常に狭いことから、後に車体幅を広げていて、この側面が側梁に見える。本車は構造が古ためオリジナルの側梁は高さの低いトラス棒構造となっている。

 よくぞこんな古い貨車が残っていたものである。 

2008/9/1作成 2012/10/16,2013/3/2修正 2012/10/16,12/26写真追加

15EF19

撮影:渡辺一策 1999/4/18 湖口(台湾)

15EF19

撮影:渡辺一策 2001/12/9 桃園(台湾)

15EF19

撮影:関本信 2012/5/14 打狗鉄道故事館(台湾)

15EF19

撮影:福田孝行 2012/12/2 打狗鉄道故事館(台湾)

 

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