[HOME]  [明治・大正のタンク車] ▲前の戻る ▼次へ進む

2009/10/29 R1.0

ア1520形 6噸積油槽車
[不明/有蓋車改造] 北越鉄道タ1〜3(3輌)→鉄道院タ1〜3(3輌)→ア1520形1520〜1522(3輌)

北越鉄道が自社の蒸気機関車燃料用の重油輸送に用意したとされる6噸積油槽車で,登場時の記号番号はタ1〜3であった。明治30年松井工場製の有蓋車から改造されたと推察され,その時期は明治38〜40年と推測される。実際の製造目的は国有化に伴う買収価格の引き上げであったと考えられ,その後5輌が増備されている。国有化後も記号番号はそのままで明治44年の称号改正でア1520形1520〜1522に改番された。

 

改造では,種車の台枠以下をそのまま使用し新製した容積6.7m3の鉄製円筒形タンクを載せた。タンク体は3ピース構成でドームはタンク体中央に設けていた。タンク体固定方法は当時として標準的な横木方式である。台枠は側梁を鋼材とした鋼木合造構造で側梁の外側に長土台を有する有蓋車のものである。

自動連結器取替ではタンク体が小さく荷重7噸積載できないことから改造不適合車として強制廃車された。

諸    元
形  式  ア1520
製  造  不明(改造)
容  積  6.77m3(239ft3)
荷  重  6噸
自  重  5.50噸
換算比重  0.89
タンク内径 1384mm
      (4' 6-1/2")
タンク長さ 4559mm
      (14' 11-1/2")
台枠長さ  5512mm(18' 1")
軸  距  3048mm(10' 0")
走り装置  シュー式
ブレーキ   車側制動機
  
明治44年貨車略図

写真1 ア1520形(推定)
P:福田孝行所蔵

 

ア1520形と推測される写真。側梁は工形鋼を用い,これの外側に長土台を設ける典型的な有蓋車構造であることがわかる。
撮影時期は不明である。